2017年3月3日金曜日

神戸を愛して約150年!森本倉庫の通関業務



「神戸開港150年記念事業のパートナー企業」である森本倉庫株式会社「みなと神戸広報応援団」が取材に行ってきました。
 神戸港の発展とともに成長してきた森本倉庫。歴史と伝統のある企業なのに、消費者の視点からはあまり知られていない。そこで今回は通関業という視点から森本倉庫にスポットを当ててみました。


1、「通関業務」とはなにか?
まず、「通関」とはなにか? 「関税法等に従って、貨物の輸出入について税関の許可・承認を受けること」である。つぎに、通関業とはなにか? 「他人の依頼により,輸出入の申告や関税の確定・納付等の通関手続,関税法などによる処分に対する不服申立等を代理・代行し,これらの通関書類を作成することを業として行うこと」のことである。
日本は、石油、鉄鋼などの資源から肉や魚介類、果物といった食料品まで、さまざまなものを海外から輸入している。海外からやってきたこれらのものを日本国内に持ち込む時、「持ち込んでいいものか」、「関税を払う必要があるのか」という判断が必要となる。これを管轄するのが「税関」である。通関業者(通関業を行う会社)や通関業者で働く通関士は輸出入者に代わって、輸出入時のさまざまな手続きを行うのだ。
 

2、「通関士」とはなにか?
輸出入されている物品の輸出入者が通関手続(税関への手続)を通関業者に依頼をした際に通関手続の代理・代行を行う専門家であり、財務省管轄の国家資格だ。  
海外旅行の際の個人用貨物などを除けば、通常は通関士ではないひとが、他人から依頼されて貨物の輸出入申告手続きをすることはできないのだ。また、通関業法の規定により、会社で通関業をするには原則として通関士の資格を持った社員が必要なのだ。
 通関業法で規定されている通関士の主な業務は、通関書類の審査と審査後の記名捺印。現在では通関業者・税関・輸出入者やその他国際貨物業務を取扱う者が参加する専用の情報システムで行うため、書類の作成や審査もほぼすべてはパソコン上で行う。その他にも、税関に対して申告内容の説明を行うことや、税関検査の立ち会いなどの仕事がある。
通関士は税理士や公認会計士のように独立開業ができない。通関士として働く会社は、通関業者や通関部門を自社に持つメーカーなどだ。





~森本倉庫で働く人たちに聞いてみた!通関業務のこと~


櫻川直樹さん(取締役総務部長) 渡海正夫さん(常務取締役営業本部長) 中川茜さん(営業部 通関士)

堀尾:では、さっそく質問させていただきます。通関業務でよく取り扱う輸入品・輸出品はなんですか?

中川:輸入品であれば、多いものは食品ですね。カルディーやプラザで取り扱っている海外のお菓子から工場に持っていったりする小麦粉など、あらゆる食品を取り扱っています。後は化学品、おもちゃ、機械、家具なんかも取り扱っています。

堀尾:ほんとにあらゆるものを取り扱っておられるんですね。

中川:はい、輸出品であると、例えば100円ショップで売られているようなものとか。
 

堀尾:私達の身近にあるようなものも取り扱われていますね。通関業務のお仕事は忙しいのでしょうか。

中川:忙しい時とそうでない時の波はありますが、基本的に休日は休みです。クリスマス、バレンタインチョコなどのシーズンや年末年始はやはり忙しいですね。

渡海:夏であれば飲料水が多くなりチョコは少なくなってくるというふうに季節も関係します。

櫻川:倉庫に貨物を預かるときも、通関業務もそうですが、季節に合った商品を輸出入することが、安定した物流に繋がるわけですね。

堀尾:女性通関士として最後にひとことお願いします。

中川:そうですね、神戸通関業会が主催する神戸女性通関士会で役員をしています。会議では女性だからと甘えるのではなく、男性と対等に仕事していくために女性同士で話し合って、それを共有して通関業全体の仕事を良くしていこう、働きやすくしてゆこうということを目標にして、今は活動しています。

堀尾:貴重なお時間をありがとうございました。


参考 
森本倉庫 社員紹介 http://www.morimoto-soko.co.jp/employ/interview/int03/
取材:堀尾 楓